窓ガラスコーティングには遮熱効果もある？夏と冬を中心に得られる大きなメリットを解説！

「窓ガラスコーティング」というのは、窓ガラス表面に液状のコーティング剤を塗布する施工のことです。単純に耐衝撃性などの強度を高めるわけではなく、ほかにもさまざまな効果が期待できます。窓ガラスが室温変化に与える影響は大きいですが、コーティングを行うことでそうした影響を最小限にできます。今回は窓ガラスコーティングによって期待できる「遮熱効果」の仕組みやメリットについて解説していきましょう。

1.窓ガラスコーティングは長期的劣化を食い止める施工

窓ガラスコーティングは窓ガラスに特殊なコーティング剤を塗布し乾燥させる施工です。窓ガラスそのものの耐久性を大きく高めるだけでなく、人々の生活環境も守る効果があり、近年注目を浴びている施工となっています。

窓ガラスは外気に常にさらされているので、経年とともにトラブルが起こってしまうことも少なくありません。しかし表面にコーティングを施すことで、その劣化を食い止めることができるようになります。長い間美しい状態を保持できる点において、大きな意味があるのです。

例えばどのような劣化があるでしょうか。見た目にもわかりやすいものとしては、ガラスに含まれるアルカリ成分が徐々に出ていってしまうことで、その透過性が損なわれてしまうものが挙げられます。しかし、これは劣化要因の一部でしかありません。

2.劣化の大きな要因は「熱」

窓ガラスの経年劣化をもたらすものとして、一番影響が大きいものは「熱」です。正確には日光があたっている部分とそうでない部分の「温度差」が、ひびが入ったり割れてしまったりする原因になることがあります。これを「熱割れ」といいますが、「窓ガラスは熱を帯びることで膨張する」という作用が、大きく関係しているのです。

熱を帯びやすい部分とそうでない部分が共存していると、熱を帯びている部分の膨張をそうでない部分が阻害することになります。そうした部分ごとの状態の違いが、やがて破損の原因となってしまうことが多いのです。

窓ガラスコーティングによる効果の代表的なものとして、「遮熱効果」が挙げられます。これは窓ガラス自体の劣化を食い止める意味でも大きな意味を持ちますが、実はそれだけではありません。

3. 窓ガラスコーティングは遠赤外線を遮蔽する効果がある

熱というのは、「赤外線」を通して活性化するものだとご存知でしょうか。日光に含まれている赤外線が物質にあたるとその物質の分子運動が活性化し、その温度が上昇します。これが室温・気温変化の主な要因となっているのです。

窓ガラスコーティングには、赤外線を遮蔽する効果があるといわれています。上記のとおり赤外線が熱の発生要因になるので、それを遮蔽することで「熱をシャットアウトできる」のです。例えば現在取り扱っているコーティング剤「クリスコート」の場合、赤外線遮蔽率が90%となっています。つまり「熱の発生要因となるものの90％以上をカットできる」のです。（熱そのものを90％カットできるわけではありません。）

これは住環境の室温変化において、大きな意味を持ちます。なぜなら室温というのは「外気と室内の空気の入れ替わり＝外と中の熱の移動」によって決まるものだからです。

「熱力学第二法則」によって「熱は高いところから低いところへ移動する」ことが常識となっています。つまり気温が高い夏には熱は外から屋内へ侵入してくるもので、気温が低い冬には熱は屋内から外へ逃げていくものになるのです。そしてその熱の受け渡しを担当しているのが、上記の「赤外線」となります。

つまりこの赤外線による「熱の移動」をシャットアウトすることで、「夏は熱が外から入りにくい＝涼しい状態になり、冬は屋内から熱が逃げにくい＝暖かい状態になる」のです。窓ガラスコーティングのもたらす赤外線遮蔽効果によって、一年中室温が安定して保たれる効果が生まれるといっても過言ではありません。これは快適な住環境には欠かせない、非常に大きなメリットといえるでしょう。